こんにちは、メンズ美容家のEBATOです。
本記事では、メンズスキンケアの基本でもあるヒゲ剃りの仕上がりを左右する「T字カミソリの選び方」についてプロ目線で解説します。
記事の権威性
失敗しないT字カミソリの選び方
多くの人はT字カミソリにこんなことを期待しているのではないでしょうか。
・しっかりと深剃りができる
・肌への負担が極力少ないこと
・なるべくコスパがいいもの
・敏感肌でも使える
その上で自分に合うT字カミソリかを見極めるには、以下4つのポイントに注目することでわかります。
- 刃の枚数
- ヘッドがどれだけ自在に動くか
- スムーサーの有無・ついている箇所
刃の枚数は目的に応じて選ぶ
カミソリの刃の枚数は、深剃りと肌へのダメージに関わってきます。
ヒゲ剃りとして使う場合、刃の枚数はスタンダードの5枚刃を選んでおけば間違いありません。
ヒゲは人間の体毛の中でも非常に硬く、その硬度は黄銅線と同じくらいだと言われています。
そのため、しっかり深剃りするには5枚刃以上が必要になり、それ以下だと剃り残しやカミソリ負けの原因になりやすいので注意が必要です。
ヘッド部はスムーズに動き、可動域が広いものをチョイス
T字カミソリのヘッドの可動性も同様に、「深剃りのしやすさ」と「カミソリ負けのしにくさ」を左右する重要なポイントです。
ヘッドが自在に動くことで刃と皮膚の密着度が上がり、ヒゲをしっかりと捉えて深剃りが可能になるわけです。
また、人間の皮膚表面は、平らのように見えて実は「皮丘」と「皮溝」からなっており凹凸にできています。カミソリ負けが起こるのは、刃が凹凸に引っかかるから。
カミソリ負け防止のためにも、スムーズにカミソリが動くものを選ぶのがおすすめです。
ヘッドの可動域が大きほど刃にかかる力が分散され、肌当たりがよくなるメリットもあります。
ヘッドが左右のみ動くもの、上下左右4方向に動くものなどメーカーによって色が出やすい部分でもあります。
個人的に密着の度合いに大差はないと感じるので、自分が扱いやすいものをチョイスしましょう。
ヒリヒリしやすい人はスムーサー多めのものを
刃の上下などについている「スムーサー」と呼ばれる部分は、肌にうるおいを与えたり、カミソリの滑りを良くするためのもの。
主に保湿剤が配合されており、薄い膜を作って肌を保護するものや、水を含むとテクスチャーが変化するものなどがあります。
スムーズかつきれいに剃るために欠かせない部位であり、各メーカーのノウハウやこだわりが垣間見えるポイントです。
肌が弱く、ヒリヒリしやすい人はスムーサーがたっぷり付いた上下タイプ、上下左右タイプがおすすめ。
逆に刃が滑りすぎると感じる人は、上タイプが合っているかもしれません。
スムーサーは刃の滑らかさ示すバロメーターのようなものなので、自分が一番しっくりくるものをチョイスしましょう。
結局どれがいい?T字カミソリ主要4メーカーのおすすめポイント
T字カミソリの選び方をより深掘りするために、僕の経験からジレットやシックなど主要4メーカーの強み・弱みを詳しく解説してみたいと思います。
・肌質の相性
・深剃りのしやすさ
・肌当たり
・ユーザビリティ
などの観点から紐解きます
ぜひカミソリ選びの参考にしていただけたら幸いです。
Gillette(ジレット)
電動タイプや加熱式タイプ、左右に大きく動くフレックスボールなど常に新しい技術を世に発表し続けており、世界中で支持されています。
ラインナップも豊富で肌タイプやヒゲの濃さ、シェービングスタイルから自分に合う1本を選ぶことができるのも特徴の一つです。
どの部位を剃っても肌にピッタリと密着してくれる印象で、ヒゲをしっかりと捉えつつもすっと滑らかに剃り上げてくれ、深剃りと摩擦軽減を見事に両立しています。
性能としては申し分ないですが、ジレットが推奨している替刃の交換タイミングに対し、スムーサーの劣化がやや早い印象も。
・ヒゲが濃く、しっかり深剃りしたい
・スッキリとした剃り心地が好み
・電動タイプや加熱式などを試してみたい
ベストバイ
schick(シック)
シックのT字カミソリは、敏感肌の人や滑らかな剃り心地が好きな人に向いています。
剃毛時の衝撃吸収をしてくれる構造により刃にしなやかさが生まれ、肌の上をスルスルと滑るように剃ることができます。
シック特有のみずみずしいとろみのあるスムーサーも相まって、しっとりと滑らかな剃り心地を可能。
また、肌タイプによってスムーサーの成分も変更しており、モノづくりのこだわりとユーザーへの配慮も感じられます。
他社のT字カミソリと比べてスムーサーのスペースを大きめにとっている分、際がやや剃りにくい点は好みが分かれるかもしれません。
・肌が弱く、カミソリ負けしやすい
・なめらかな剃り心地が好み
・しっとりとした使用感が好き
ベストバイ
貝印
ヒゲが濃い人や一日中スベスベな肌をキープしたい人は、貝印の「AUGER」シリーズがおすすめ。買って損しません。
包丁やナイフなど調理器具などを作っている会社さんでもあり、T字カミソリにもノウハウを応用して作っているそうで、楽に深剃りができます。
硬いヒゲはスパッと切断しつつも、肌当たりがやさしく、ヒリヒリ感も全く感じませんでした。
保管時にもヘッドが床面に接地しない設計になっており、衛生面にも配慮されている点も高評価です。
個人的にぜひ一度使ってみてほしいT字カミソリの1つでもあります。
・ヒゲが濃く、夕方になると伸びてしまう
・深剃りしつつもカミソリ負けは避けたい
・普通肌から敏感肌まで幅広く使える
ベストバイ
BULLDOG(ブルドッグ)
世界観であったり、サステナブルな取り組み、企業の考え方に共感できる人はブルドッグがいいかもしれません。
プラスチック使用量を抑えるためにカミソリとしては珍しい竹製のハンドルを採用していたり、リサイクル素材のパッケージを使ったりと企業としての色がよく出ていると感じます。
ではカミソリとしての性能はどうか。刃はスタンダードな5枚刃にアロエ配合のスムーサーを採用。
ヒゲをしっかりと捉える密着性のよさがあり、反り心地は適度に滑らかです。
会社としてのコミットメントがあるからこそ、良いモノづくりができる。ブルドッグからはそんな強いメッセージを感じます。
・人とは違うものが好き
・滑らかな使用感が好み
・際剃り用のトリマーは欠かせない
ベストバイ
コスパのいいT字カミソリの買い方
初期費用こそお手頃なT字カミソリですが、意外と高くつくのが替刃だと思います。
メーカーによって推奨している交換時期に違いはあるものの、基本的には12~14回使ったら交換するのがベストだと言われています。
とはいえ、頻繁に買うとなれば経済的負担もあるでしょう。少しでもコスパを良くしたいなら、替刃が多く付いているセットを買うのがおすすめです。
本体+替刃16個セット ⇒ 5,860円
替刃10個 ⇒ 6,980円
セットの場合、替刃の個数が多くなるほど割引率も高くなる傾向にあり、替刃単体で買うよりコスパがいいのです。
セットはAmazonをはじめドラッグストア限定で売られているので、日ごろから同じ場所で買い物をしてポイントを貯めておくのも賢い買い方です。
肌にやさしい深剃りをするには?
「青ヒゲが気になる」
「朝剃っても夕方にはヒゲが伸びてしまう……」
「深剃りしたいけど肌荒れが気になる……」
そんな方々のためにヒリつきや肌荒れ、カミソリ負けを防ぎつつ、きれいに深剃りする方法をご紹介します。
“あえてのひと手間”が肌を救う
用意していただくものは、「ホットタオル」「シェービング剤」の2つのみ。
ホットタオルは、ヒゲが柔らかくなり剃りやすさが格段に変わるだけでなく、皮膚が保護されてカミソリ負け防止にもなります。
手間かもしれませんが、あえてひと手間加えることで一日中ツルツル肌をキープできるわけです。
美容家おすすめのホットタオルの作り方
- タオルを水でよく湿らせて軽くしぼる(水が滴らない程度)
- 600Wの電子レンジで50秒温める
- 完成!(やけど注意)
- タオルがぬるくなるまで顔全体をタオルで覆う
カミソリ負けしやすい人はぜひ試してみてください。
シェービング剤は肌にメリットしかない
ヒゲを剃るときに水だけや石けんで剃る人も一定数いるようですが、「深剃りしたい」「カミソリ負けしたくない」と考えているならシェービング剤はぜひ用意していただきたいです。
シェービング剤は、肌に薄い保護膜を作ることで刃の滑りを良くしたり、摩擦を軽減することでカミソリ負けを防止する役割があります。
なかには抗炎症配合のものもあり、肌のヒリつきを抑える効果も期待できるので、使わない手はありません。
対して石けんはあくまで肌に付着した汚れを落とすためのもの。使用用途が全く違うわけです。
ちなみに少しでもコストを抑えたいという人は、洗顔兼用のシェービング剤がおすすめです。
まとめ:さまざまな視点から自分に最適なものを選ぼう
T字カミソリで失敗しない一番のコツは、自分にとってのベストが何かを考えることです。
ヒゲの濃さや肌質、シェービングの頻度、これだけは外せない機能など一つひとつ明確にしていき、条件に合うものを選択してみてください。
頻繁に使い、肌の印象を左右するものだからこそ、買える範囲できちんと投資すれば肌コンディションも格段に良くなるはずです。