いま求められる“男性の美しさ”とは?「第6回 Men’s Beautyアワード」取材レポート

今や美容は老若男女問わず、清潔感をまとい、自分らしさを形づくるうえで欠かせないものになっています。スキンケアやヘアケアだけでなく、運動や食事、睡眠といった健康管理の面でも、印象を整える重要な要素として、市場の拡大もしています。

そんな中、2026年8月1日に「第6回 Men’s Beautyアワード」が東京ビッグサイトで開催され、さまざまな分野で活躍する男性たちが各賞に選出されました。

当日は授賞式に加えて、受賞者が美容へのこだわりや健康維持について語るトークショーも実施。ステージには、俳優やタレント、アスリートなど、世代も活動分野も異なる受賞者が次々と登壇し、会場を盛り上げました。

本記事では、各部門の受賞者を紹介するとともに、イベントを通して見えてきた、これからのメンズ美容のあり方をレポートします。

多彩な分野で活躍する10名の著名人が受賞

今回の「Men’s Beautyアワード」では、化粧品やヘアケアブランドが選出する6つの賞と、美容や健康、ライフスタイルに関連する4つの部門で、計10名が表彰されました。

登壇者の顔ぶれは、俳優やタレントから、世界を舞台に活躍するアスリートまで実にさまざま。世代や職業を問わず、美容や健康への意識が男性の間に広がっていることを象徴するような受賞者が集まりました。

化粧品・ヘアケアブランドからは6名が選出

「第6回 Men’s Beautyアワード」にて「GATSBY賞」を受賞した武尊氏
「GATSBY賞」受賞の武尊氏

「花王メンズビオレ賞」を受賞したのは、フィギュアスケーター・佐藤駿氏。続いて、「MEN’Sケシミン賞」には元サッカー日本代表・武田修宏氏、「MARO賞」には俳優・細田善彦氏が選ばれました。

また、「uno賞」はプロフリークライマー・楢﨑智亜氏、「GATSBY賞」は格闘家・武尊氏、「LIPPS賞」はプロスケートボーダー・根附海龍氏が受賞。競技の第一線で活躍するアスリートをはじめ、俳優やタレントなど、異なるフィールドで存在感を放つ男性たちが名を連ねました。

各ブランド賞には、洗顔やスキンケア、ヘアケア、スタイリングなど、男性の身だしなみに関わるブランドが並んでいます。ブランドごとに異なる視点から受賞者が選出されている点も、このアワードならではの特徴といえるでしょう。

美容・健康・ライフスタイルを象徴する4名

「第6回 Men’s Beautyアワード」にて「Beautyライフスタイル部門」に選出された片岡鶴太郎氏
「Beautyライフスタイル部門」受賞の片岡鶴太郎氏

美容や健康に関する各部門では、「セルフメディケーション部門」に松岡修造氏、「Beautyスキンケア部門」に中山翔貴氏が選ばれました。

さらに、「Beautyミドル部門」はJOY氏、「Beautyライフスタイル部門」は片岡鶴太郎氏が受賞しました。

スキンケアに特化した部門だけでなく、自分自身で健康を管理するセルフメディケーションや、年齢を重ねた男性の美容、日々の過ごし方にフォーカスされているのが印象的です。

若い世代からミドル世代まで、幅広い年代の男性が受賞していることからも、美容は特定の年齢や職業だけのものではないことが伝わってきます。

受賞者の顔ぶれから見えた、メンズ美容の3つの変化

今回の受賞者や部門構成を見ていると、メンズ美容に対する価値観が大きく変化していることに気づかされます。

かつては、男性が美容を意識することに対して、どこか特別なイメージを持たれることもありました。しかし現在では、美容は清潔感を保ち、自分らしく健やかに過ごすための日常的な習慣として、幅広い世代に受け入れられつつあるのは、メンズ美容の専門家として大変喜ばしいことだと感じます。

美容は肌や髪を整えるだけではない

「第6回 Men’s Beautyアワード」にて「MARO賞」を受賞した細田善彦氏
日焼け止めを塗ることを心がけていると語る細田善彦氏

メンズ美容と聞くと、化粧水や乳液によるスキンケア、シャンプーやスタイリング剤を使ったヘアケアを思い浮かべる人も多いでしょう。

もちろん、肌や髪を清潔に整えることは、メンズ美容のカタチの一つです。一方で今回のアワードでは、「セルフメディケーション部門」や「Beautyライフスタイル部門」も設けられていました。

こうした部門からは、美容が外見だけを整えるものではなく、日頃のコンディショニングや生活習慣を含めた、より広い概念として捉えられていることがうかがえます。

十分な睡眠を取ること、栄養バランスを意識すること、適度に身体を動かすこと。これらは一見すると美容とは離れているように思えますが、肌のコンディションや表情、立ち居振る舞い、もっといえば生き方にも関わる大切な要素です。

授賞式でも、片岡鶴太郎氏が日々の呼吸大切にしているという話題が挙がり、独自の健康法を披露する場面もありました。

美容は年齢を問わず始められる

「第6回 Men’s Beautyアワード」にて「Beautyミドル部門」に選出されたJOY氏
紫外線対策として日傘を愛用していると話すJOY氏

今回の受賞者には、若手アスリートや俳優から、長年にわたり第一線で活躍してきた著名人まで、幅広い年代の男性が名を連ねました。

さらに、「Beautyスキンケア部門」だけでなく、「Beautyミドル部門」が設けられている点も印象的です。

美容は若い世代のためだけのものではありません。年齢を重ねれば、肌や髪、身体の状態も少しずつ変化します。だからこそ、その時々の自分に合ったケアを取り入れることが重要になります。

これまで美容に関心がなかった人も、始めるのに遅すぎるということはありません。まずは洗顔方法を見直す、朝と夜に保湿する、外出時に紫外線対策をするなど、自分にできることから始めることが、将来への自分への投資にもなるわけです。

年齢に抗うためではなく、今の自分をより快適に、清潔感のある状態に整えるために美容を取り入れる。そうした自然な向き合い方が、男性の間にも広がっているように感じました。

美容は自分らしさを支えるセルフマネジメントへ

朝5時に起床しスチーマーやパックをすると話す松岡修造氏

今回のアワードでは、俳優やタレントだけでなく、フィギュアスケート、スポーツクライミング、格闘技など、さまざまな競技で活躍するアスリートも受賞しています。

活動分野は違えど、人前に立つこと、パフォーマンスを発揮するためには、日頃から心身のコンディションを整えることが欠かせないと僕自身も強く感じています。

そう考えると、美容は単に見た目を飾るためのものではなく、自分自身をよりよい状態に保つためのセルフマネジメントのひとつともいえるのではないでしょうか。

肌や髪を整えることで清潔感が生まれれば、人と会うときの自信にもつながります。生活習慣を見直して心身の調子が整えば、仕事や趣味に向き合う姿勢にも変化が生まれるでしょう。

人や情報に振り回されず、自分のアタマで考え、自分らしく過ごすために必要なケアを選ぶこと。今回の受賞者の多彩な顔ぶれからは、そんな新しいメンズ美容のあり方を垣間見たような気がします。

メンズ美容は、日々の小さな選択から始められる

今回のアワードを通して改めて感じたのは、美容は一部の人だけが取り組む特別なものではないということです。

高価なアイテムをそろえたり、複雑なケアを始めたりしなくても、毎日の習慣を少しアップデートするだけで、肌、カラダ、心の在り方は変わります。

洗顔時に肌を強くこすらない、パックをして肌の変化を自ら実感をする、日傘を差してみる。たったこれだけでも十分に美容です。そして、頑張らなくてもできる範囲で、楽しんでやることも忘れずに。

本記事が、これまで美容に距離を感じていた人にとって、自分自身を丁寧に扱い、より快適な毎日を過ごすために、自分なりのケアを始めるきっかけになれば幸いです。

WRITERこの記事の著者

EBATO

EBATO メンズ美容家

1987年・千葉県出身。ITエンジニアから未経験の美容業界に転身し、大手化粧品メーカーにて美容部員として3年間従事。1万人以上の肌悩みと真摯に向き合い、一人ひとりに合った美容法の提案を行う。美容家として独立後、メンズ専門美容ブログ「Men's Beauty Design Lab」を開設。300本以上の記事を自ら執筆し、総読者数は10万人を超える。現在はテレビやラジオ、美容誌などの各種メディアに多数出演。執筆や講師業、化粧品・美容ギアのプロデュースなど活動は多岐にわたる。保有資格:日本化粧品検定特級コスメコンシェルジュ、化粧品成分検定1級。受賞歴:第9回コスメコンシェルジュコンテスト金賞。