- シャンプーのとき、手に抜け毛が目立つようになった
- 髪のボリュームが減った気がする
- 抜け毛を防ぐシャンプーを探している
こんな悩みはありませんか?
抜け毛を防ぐためには、頭皮環境を整えることが重要です。
本記事では、抜け毛を予防するためのシャンプー選びのポイントや、正しい洗髪方法、おすすめのシャンプー5選を紹介します。今日から正しいケアを始めましょう。
抜け毛の主な原因とは
抜け毛の原因は大きく4つに分けられます。一つずつ解説していきます。
原因①:ヘアサイクルの乱れ
髪の毛は「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルを繰り返しています。
正常な状態では、成長期の髪が多く、抜け毛は1日50~100本程度に収まるといわれています。
しかし、ヘアサイクルが乱れると成長期が短くなり、早い段階で髪が抜けてしまうことがあります。
ヘアサイクルが乱れる原因
- 睡眠不足やストレス
- 栄養不足(特にたんぱく質・ビタミンB群・亜鉛の不足)
- 過度なダイエット
原因②:AGA(男性型脱毛症)と遺伝的要因
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」が関与する脱毛症で、主に前頭部や頭頂部の髪が細くなり、徐々に抜けていくのが特徴です。
シャンプーで頭皮環境を整えることはAGAの進行を遅らせるのに役立ちますが、AGA自体を治療することはできません。
本格的な対策を考える場合は、専門医の診察を受けることをおすすめします。
原因③:生活習慣の影響(ストレス・食生活・睡眠不足)
現代のライフスタイルが抜け毛の原因になっているケースも少なくありません。
ストレスの影響
ストレスを感じると体は自律神経のバランスを崩し、血管が収縮しやすくなります。
その結果、頭皮の血流が悪化し、髪の成長に必要な栄養が十分に供給されにくくなります。
また、ストレスが続くとホルモンバランスが乱れ、ヘアサイクルが短縮されることもあります。
食生活の影響
食生活の乱れは、髪の成長に必要な栄養不足を招きます。
たんぱく質やビタミンB群、亜鉛が不足すると、髪の生成がスムーズに行われず、細く弱い髪が増える傾向にあります。
また、脂っこい食事や糖分の過剰摂取は、皮脂の分泌を促し、頭皮環境を悪化させる原因となります。
睡眠不足の影響
睡眠中には、成長ホルモンが分泌され、髪の再生が活発に行われます。
慢性的な睡眠不足が続くと、ホルモンの分泌量が減少し、髪の成長が妨げられます。
さらに質の悪い睡眠はストレスの蓄積につながり、抜け毛を加速させる可能性があります。
頭皮環境の悪化
頭皮環境の悪化は、抜け毛を加速させる大きな原因の一つです。
皮脂の過剰分泌
頭皮が皮脂を過剰に分泌すると毛穴が詰まりやすくなり、髪の成長を阻害する原因になります。
特に洗浄力の強いシャンプーで必要な皮脂まで落としすぎると頭皮が乾燥し、それを補おうとしてさらに皮脂の分泌が増える悪循環に陥ることがあります。
頭皮の乾燥
頭皮が乾燥するとバリア機能が低下し、外部の刺激に対して敏感になります。
これにより、フケやかゆみが発生しやすくなり、髪の成長環境が悪化します。
また、乾燥した頭皮は硬くなりがちで、血流が滞るため、髪に必要な栄養が届きにくくなることも抜け毛の一因です。
毛穴詰まり
シャンプーのすすぎ残しや皮脂の蓄積、スタイリング剤の使用によって毛穴が詰まると髪の成長を妨げるだけでなく、炎症やかゆみの原因にもなります。
洗髪の際に毛穴の汚れをしっかり落とせていないと、毛穴が閉じたまま新しい髪が生えにくくなるため、注意が必要です。
シャンプーと抜け毛の関係
シャンプーは、頭皮の汚れを落とし、健康な髪を育てるための土台を作るものです。
間違ったシャンプー選びや洗髪方法を続けていると、かえって抜け毛を悪化させる可能性があります。
間違ったシャンプーが抜け毛を悪化させる理由
- 自分に合わないシャンプーを使うと必要な皮脂まで奪われ、頭皮が乾燥しやすくなる
- 洗浄力は優しすぎると汚れが落ちきれず、頭皮トラブルの原因になる
- 洗いすぎやゴシゴシ洗いは頭皮を傷つけ、ヘアサイクルを乱す原因になる
よく誤解されがちですが、シャンプーには発毛効果はありません。シャンプーの役割は、頭皮環境を清潔に保ち、髪の成長をサポートすること。
抜け毛予防に効果的なシャンプーの選び方
抜け毛を防ぐためには、適切なシャンプーを選ぶことが重要です。
シャンプーは髪を生やすものではありませんが、頭皮環境を整えることで健康な髪の成長をサポートする役割があります。
ここでは、抜け毛予防に適したシャンプーの選び方をわかりやすく解説します。
ポイント①:シャンプーの成分をチェック
シャンプーに含まれる成分は、頭皮や髪に大きな影響を与えます。
特に洗浄成分や育毛サポート成分をチェックし、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
シャンプーの洗浄成分は、以下の成分が使われています。
サルフェート(硫酸)系
安価で泡立ちがよく、洗浄力は強いため、低価格帯のシャンプーに使われることが多い。皮脂や汚れ、スタイリング剤をしっかり落とせるが、刺激に感じる人もいる。
スルホン酸系
泡立ちがよく、洗浄力はやや強め。泡切れが良く、サロン専売シャンプー、中~高価格帯のシャンプーなどに多く使われる。成分名に「~スルホ~」が付く。
アミノ酸系
低刺激で弱酸性のものもあるが、泡立ちが弱く、洗浄力もマイルドなため、皮脂が多い人には物足りなく感じることも。
ベタイン系
刺激性が低く、泡立ち、洗浄力も弱いが、サルフェート系やスルホン酸系などと併用することで洗浄成分の総量を抑えることができ、刺激を軽減させる役割がある。
昨今は複数の洗浄成分を組み合わせたハイブリット型シャンプーも多く販売されています。まずはサンプルやトラベルサイズなどで自分の頭皮に合うかチェックするのがおすすめです。
ポイント②:頭皮ケアに役立つ有効成分をチェック
シャンプーの成分には、頭皮環境を整えたり、炎症を抑えたりする成分が含まれているものがあります。
抜け毛に悩んでいる人は、以下の成分が入っているかをチェックしておくといいでしょう。
- グリチルリチン酸2K(抗炎症作用)
- ピロクトンオラミン(フケ・かゆみ予防)
- ビタミンB群(頭皮の健康維持)
- コラーゲン・セラミド(保湿効果)
これらの成分が配合されているシャンプーは、頭皮トラブルを予防し、抜け毛を防ぐサポートをしてくれます。
ポイント③:肌質に合ったシャンプーを選ぶ
頭皮の状態に合ったシャンプーを選ぶことが、抜け毛予防のカギになります。
自分の肌質を知り、それに適したシャンプーを使うようにしましょう。
脂性肌(皮脂が多い人)
皮脂の分泌が多い人は、スカルプシャンプーで余分な皮脂をしっかり洗い流し、毛穴の詰まりを防ぐことが大切です。
メントール配合のものを選ぶと、洗い上がりの爽快感があり、頭皮のベタつきを防ぎます。
乾燥肌(フケやかゆみが気になる人)
乾燥しやすい頭皮の人は、保湿成分(セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲン)が配合されたシャンプーがおすすめです。
洗浄力が強すぎるシャンプーは避け、優しく洗えるものを選びましょう。
敏感肌(頭皮が赤くなりやすい人)
敏感肌の人は、低刺激処方のシャンプーを選ぶのがベストです。
アルコールや香料、合成着色料が含まれていないものを選ぶと、頭皮への負担を減らせます。
抜け毛を防ぐ正しいシャンプーのコツ6つ
いいシャンプーを選んでも間違った使い方をしてしまうと逆効果。
シャンプーの実力を発揮してもらうためにも、正しい洗髪方法を身につけることが大切です。
ポイント①:予洗いをしっかり行う
シャンプーの前に、お湯で1〜2分しっかり頭皮と髪をすすぐことが重要です。
この予洗いだけで、髪や頭皮の汚れの約7割を落とせると言われています。しっかり予洗いすることで、シャンプーの泡立ちも良くなり、洗浄成分が均等に広がります。
ポイント②:シャンプーは手で泡立ててから使う
シャンプーを手のひらに適量(500円玉大程度)出し、少量の水を加えて泡立ててから髪につけるのがポイントです。
泡立てずに直接シャンプーをつけると十分に泡立たず、頭皮に刺激を与えてしまう場合もあるため、注意しましょう。
ポイント③:指の腹を使って優しくマッサージ洗い
爪を立ててゴシゴシ洗うと、頭皮が傷つき、炎症や抜け毛の原因になります。
指の腹を使って、頭皮を優しくマッサージするように洗うのが理想的です。
側頭部(耳の周り)→ 頭頂部 → 後頭部 → 前頭部(生え際) の順番で洗うと、皮脂が多い部分をしっかり洗えます。
ポイント④:シャンプーの時間は1~2分程度がベスト
長時間のシャンプーは頭皮への負担になり、必要な皮脂まで洗い流してしまいます。1~2分程度で洗い終えるように意識し、長時間の洗髪は避けましょう。
ポイント⑤:しっかりすすいで洗い流す
シャンプーやトリートメントのすすぎ残しがあると頭皮トラブルを引き起こす原因になります。特に後頭部や耳の周りは泡が残りやすいので、念入りにすすぎましょう。
ポイント⑥:タオルドライ後、すぐにドライヤーで乾かす
濡れたままの髪を放置すると頭皮が蒸れて雑菌が繁殖しやすくなり、抜け毛の原因になります。
タオルドライで水分をしっかり拭き取った後、すぐにドライヤーで乾かすのがベストです。
ドライヤーの正しい使い方
- 温風を使う場合は15~20cm離して乾かす
- 頭皮を乾かすことを意識し、髪をこすらず優しく乾かす
- 最後に冷風を当てることでキューティクルを整え、髪のダメージを軽減
【プロが厳選】抜け毛予防におすすめのシャンプー5選
抜け毛を防ぐためには、自分の頭皮や髪質に合ったシャンプーを選ぶことが重要です。
メンズ美容のプロが成分、使用感、価格帯の観点から抜け毛予防に適したシャンプー5つを紹介します。
サクセス 薬用シャンプー
製品の特徴
- 皮脂吸着成分配合で、頭皮の余分な皮脂をしっかり洗浄
- メントール入りで洗い上がりが爽快
- フケ・かゆみを防ぐ有効成分を配合し、頭皮環境を整える
こんな人におすすめ
- 皮脂が多く、頭皮がベタつきやすい人
- スッキリ爽快な洗い心地が好きな人
- 手頃な価格で抜け毛予防を始めたい人
チャップアップ スカルプシャンプー
製品の特徴
- アミノ酸系洗浄成分で頭皮に優しく洗える
- ノンシリコン&無添加処方で低刺激
- 植物由来成分を配合し、頭皮を保湿・健やかに保つ
こんな人におすすめ
- 敏感肌・乾燥肌の人
- 低刺激のシャンプーを探している人
- 育毛剤と併用して頭皮環境を整えたい人
バルクオム THE SHAMPOO
製品の特徴
- アミノ酸系洗浄成分で頭皮に優しく、しっかり洗浄
- 植物性のクレンジング成分※ 配合で、髪にハリ・コシを与える
- 濃密な泡立ちで、摩擦を抑えながら頭皮を洗浄
※植物性のクレンジング成分:1ラウリン酸ポリグリセリルー10
こんな人におすすめ
- 洗い上がりの爽快感と保湿のバランスを求める人
- 髪のボリュームを維持したい人
- スキンケア発想のシャンプーを試したい人
メンズスキンケアブランドとして人気のバルクオムが開発したシャンプー。洗いながら頭皮環境を整え、乾燥や皮脂バランスをコントロール できる処方なので、抜け毛が気になる人にもおすすめです。
スカルプD 薬用シャンプー
製品の特徴
- AGAクリニックと共同開発された本格的なスカルプシャンプー
- 独自の洗浄成分 で毛穴の汚れをしっかり除去
- 皮脂バランスを整える成分 配合で、頭皮を健やかに保つ
こんな人におすすめ
- 本格的に抜け毛対策をしたい人
- 頭皮環境を整えたい人
- 育毛治療と併用して使いたい人
アヴェダ インヴァティ メン エクスフォリエイティング シャンプー
製品の特徴
- 植物由来成分98%配合 で、頭皮と髪に優しい処方
- サンダルウッド、ラベンダー、ローズマリーなど上質なアロマの香り
- ハリ・コシをサポートする成分 配合で、ボリューム感のある仕上がり
こんな人におすすめ
- 髪のボリュームが気になり始めた人
- 頭皮の汚れをしっかり落としながら、潤いを保ちたい人
- ナチュラル志向のスカルプケアを試したい人
高級スカルプシャンプーの中でも、植物由来成分を重視したナチュラルな処方が魅力。汚れや皮脂をしっかり洗浄しながら、頭皮環境を整え、髪のハリ・コシをサポートします。スカルプケアを本格的に始めたい人におすすめです。
シャンプーと併用したい抜け毛対策
抜け毛を防ぐためには、生活習慣の改善や頭皮マッサージなど、総合的なケアがポイントになります。
シャンプーと併せて取り入れたい抜け毛対策を紹介します。
栄養バランスの摂れた食事を意識する
髪の健康を維持するためには、栄養バランスの良い食事が欠かせません。
特に髪の成長に必要な栄養素を積極的に摂取することが重要です。
抜け毛予防に役立つ栄養素
- たんぱく質:髪の主成分であるケラチンを作るために必要
- 亜鉛:髪の成長をサポートし、抜け毛を防ぐ
- ビタミンB群:頭皮の血行を促進し、健康な髪を育てる
- 鉄分:血液の流れを改善し、毛根に栄養を届ける
一方で、過剰な脂質や糖質の摂取は頭皮の皮脂分泌を増やし、毛穴詰まりを引き起こす原因となります。ジャンクフードや甘いものの食べ過ぎには注意が必要です。
「抜け毛が気になる」 「髪の毛にハリやコシがなくなってきた気がする」 「髪にいい食べ物を知りたい」こんな悩みを抱えていませんか?髪の健康を保つには、生活習慣の見直しだけでなく、栄養バランスの整った食事が大[…]
頭皮マッサージで血流を促進
シャンプーの際に頭皮マッサージを取り入れることで、血行が良くなり、毛根に栄養が行き渡りやすくなります。
簡単にできる頭皮マッサージ方法
- 指の腹を使い、頭皮を優しくもみほぐす(1回3~5分程度)
- 生え際から頭頂部に向かって、指をジグザグに動かしながらマッサージする
- 耳の後ろや首の付け根もほぐすと、さらに血行が促進される
頭皮マッサージの際に育毛剤を併用すると太く、抜けにくい髪が育ちやすくなり、抜け毛予防につながります。
まとめ:シャンプー+正しいケアで抜け毛を防ごう
抜け毛を予防するためには、シャンプーの選び方と正しい洗髪方法、さらに生活習慣の改善を組み合わせることが大切です。
シャンプーだけで髪が生えるわけではありませんが、適切な頭皮ケアを続けることで、髪の成長を助け、抜け毛の進行を防ぐことができます。
今日からできる習慣を見直し、健康な髪と頭皮を育てていきましょう。
参考文献
日本皮膚科学会 – 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 – 食品成分表2020年版(八訂)
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/food_comp/food_comp2020.pdf
厚生労働省 e-ヘルスネット – 睡眠と健康
東京大学医科学研究所 – 高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00102.html
独立行政法人 労働者健康安全機構 – ストレスと健康
https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/tabid/392/Default.aspx