あなたのイライラ・モヤモヤなぜは消えないのか?





自分に非はないはずなのに、難癖をつけられて自分の責任にされる理不尽さにイライラ……。ビジネスパーソンが社会で生きていくうえで人間関係で苛立ったり、ストレスが溜まるのは日常茶飯事。

気持ちをなんとか切り替えようとしても、「やっぱり自分は悪くない」「いけないのは◯◯だ」と余計にイライラが増したり、「イライラしている自分」や「もっと自分の心が広ければいいのに……」と自己嫌悪に陥った経験は誰にでもあることでしょう。

そんな毎日に生きづらさを感じている方は少なくありません。ネガティブな感情を和らげて、自分の考え方を変えたいと思っている方に知ってほしいのが「マインドフルネス」です。

「言葉は聞いたことある」「瞑想すること?」など何となく耳にしたことはあるけど、よく知らないという方は多いと思います。

それもそのはず。マインドフルネスを理解しようとするとそれなりの学びが必要になるため、習得するまでに時間がかかってしまうのです。

誰でも簡単に学べる方法はないか?と僕自身色々探したところ、『マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる! 』という本が一番わかりやすく、実践しやすかったのでご紹介します。

マインドフルネスとは?

よく「瞑想をして自分と向き合うメンタルトレーニング」だと認識している方がいますが、実は瞑想することではありません。その他にも、ネガティブな感情を無理やりポジティブに変えようとすることもしません。

マインドフルネスは、トレーニング次第で誰でも身につけることができます。

そして、悩みや苦しみ、生きづらさといったネガティブなことからあなたを解放してくれる術。マインドフルネスはアップル社の創業者でもあるスティーブ・ジョブズも取り入れていたという話は有名です。

マインドフルネスとは、

  • 今、ここの現実にリアルタイムかつ客観的に気付いていること
  • あるがままの現実をあるがままに感じること

今この瞬間にブログを読んでくださっているあなたがもし、「自分はブログを読んでいる」と気付くことがマインドフルネスです。

上司にダメ出しされたり、理不尽な要求をつきつけられてイライラしていたら「自分は腹を立たせている」ことに気づくのもマインドフルネス

いってみれば、何かしらの状況に置かれている自分を、あなた自身がスクリーン越しに見ているそんなイメージでしょうか。では、どうして「気づき」が大切なのか。

それは、ネガティブな感情に気づき、客観視することでそれらの感情から距離をとることができるからです。

例えば、あなたの同僚が上司と口論になったとしましょう。その場に居合わせたあなたは、ヒートアップする同僚を見てどう対処するでしょうか。

おそらくほとんどの人が冷静になって同僚をなだめたり仲介に入ったりすると思います。

あなたが冷静になれるのは、その場を客観視しているからではないでしょうか。マインドフルネスとは、今そこで起こっている現実を認知して受け入れることです。

実はマインドフルネスの考え方は、ブッダ誕生のきっかけになったといわれています。

王の子どもとして生まれたシッダルタは「自分の死」への不安で悩む日々を送っていました。不安や悩みを払拭するためにさまざまな思考をこらすも上手くいかず。

ですが最終的に「苦しみは存在しない。苦しみは自分の思考が創り出しているんだ」ということに気づき、悟りを開いたシッダルタはブッダになったという話です。

少々、宗教感が出てしまいましたが、この考え方は現代まで語り継がれ、心理療法などに用いられるようになりました。

今では多くの企業でも積極的に取り入れようとする動きがあり、日本のメディアでも度々紹介されるようになったマインドフルネスは、徐々に私たちの日常へ浸透しつつあるのです。

ここまでのポイントをまとめると……

・今、この瞬間の出来事を客観的に感じてき「気づく」こと
・マインドフルネスを習得すると、悩みや怒りから解放される
・マインドフルネスは世界中で注目され、大手企業でも取り入れられている

自己肯定感を高める

最近よく耳にする「自己肯定感」。マインドフルネスは自己肯定感を高めるのにおすすめの方法です。

自己肯定感が低いとつい物事をネガティブに捉えがちになってしまい、その状態が続くとメンタル疾患にかかってしまう可能性もあるため大変危険です。

僕自身、2度のうつ病経験があるのですが、いま振り返ってみると完璧主義の正確が災いし、できない自分を責める失敗をいつまでも引きずる自分は不要な人間なんじゃないか?といった考えが常に頭の中にあったような気がしていて、自己肯定感はかなり低かったと思います。

治療の一環として、リハビリテーションプログラムを受けていたときに出会ったのがマインドフルネスでした。

今では自己肯定感はかなり高いほうだと自負があるくらい元気な毎日を送っていますが、僕の経験上、自分の心を守るためにも自己肯定感を高めることは、ストレスフリーの人生を送るうえでとても重要なことだと感じています。

自己肯定感が低い人の特徴として

  • 過去にトラウマになるくらいの失敗や出来事がある
  • 他人との比較しがち、劣っている部分ばかりに目がいく
  • 人からどう思われているかが気になって、自己主張ができない
  • 周囲への依存が高い(みんな一緒、同調等)
  • 誰かに物事を頼めない、頼れない

などが挙げられます。

マインドフルネスは自己肯定感を高めることでこれらを改善し、人生をより生きやすくしてくれる第一歩になるのです。

・自己肯定感を高めることができる
・自己許容力が高くまることで、失敗を恐れなくなる
・ネガティブからポジティブへの切り替えをスムーズに行える

マインドフルネスになるためのエクササイズ

具体的にマインドフルネスをトレーニングするためには、どのようなことをすればいいのでしょうか。
マインドフルネスにおいて、一番重要なのが「リアルに気づく」ことです。そして気づくためには思考や感情、言動など今、その場に存在している事実を意識すること。
例えば、あなたが映画を見ているのなら「映画を見ている」という事実や「映画を見て感動している」という心の動きを認識します。そしてそれを心の中で呟きます。
これを「ラベリング」といいます。マインドフルネスをトレーニングするためにはこのラベリングが基本中の基本です。
このラベリングを用いてビジネスシーンでマインドフルネスを実践すると、
出来事:上司から理不尽なことで怒られたとき
  • 上司の身勝手な言い分にムカついた
  • 「自分は上司に対してムカついた」と心のなかでラベリング
  • 「些細なことでムカついてしまった自分も大人気なかった」と再びラベリング

ありのままの自分を心の中で実況することで、ハッと我に返ることができ、冷静を取り戻すことができます

もし、マインドフルネスがなかったとしたら、一日中ムカムカ、ビールを片手に同僚に愚痴をこぼしていたかもしれません。あなたの気は済むかもしれませんが、同僚としては何のプラスにもなりません。

また、同じようなシチュエーションに遭遇した時、同じことをくり返す可能性だってあるのです。マインドフルネスは、こういったストレス耐性を強くする効果も期待できます。

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