怒りをすっと消するためにはどうしたらいいのでしょうか。
連日のようにニュースや新聞で「あおり運転」が報道され、悲しいことに社会問題となっています。
僕自身もあおり運転に遭遇したことがあるのですが、ただただ怖いの一言。突然前の車がブレーキを踏んで減速し、再び加速するという動作を繰り返す危険行為です。幸いなことに交差点の多い道路だったため、やり過ごすことができました。
加害者のなかには普段は温厚な性格でも、ハンドルを握るとひとたび人格が豹変してしまう危険ドライバーも多いのだとか。
あおり運転はなぜ後を絶たないのでしょうか。もし、あおり運転に遭遇してしまったらどのように冷静さを取り戻せばいいのかなどもご紹介したいと思います。
メンタルが弱い・自信がない人ほどあおる
何かにつけて他人に心無い言葉を浴びせたり、威圧的な態度を取ったりする人に出くわした経験は誰にでもあると思います。
あおり運転も同様です。攻撃的な人の特徴として、自分が優位に立ちたい、自分を守りたいという深層心理があります。
つまり、攻撃をすることで自らの「不安感」を取り除くわけです。度々攻撃をしてくる人というのは、それだけ精神状態が不安定で、メンタルが弱いということ。
また、攻撃的な人は周囲の評価や世間体が気になる、自分に自信が持てないという特徴もあります。
自己完結をしてくれればいいのですが、自信がない=依存体質とも取れますから攻撃相手を作って自分は優れていると錯覚したり、あおることで相手が逃げる→自分は強い、優れていると快感を覚えてしまう。
あおり運転が後を絶たないのはそういった負の連鎖があるからなのです。
攻撃的な人は敵意帰属バイアスが強い
さらにあおり運転が急増する理由として、加害者側は「自分は悪いことをしていない」と思っているだけでなく、「相手が悪い」という思考に陥りがちです。
このように人の言動に悪意があるように感じることを「敵意帰属バイアス」といいます。あおり運転をしてしまう人はこの敵意帰属バイアスが強い傾向にあるといわれています。
人間は自分のことが一番かわいい生き物。精神的にいつも不安な状態だと自分の身を守ろうと保守的になろうとします。
自分の言動を否定してしまっては、さらに不安が膨れ上がることになるため、常に自己を正当化をしようとする。結果、自己中心的な考え方しかできなくなり、あおっても自分は悪くないと捉えてしまうわけです。
もし、周囲に物事を自分の都合の良いようにしか解釈できない人がいたら、距離をとることをおすすめします。
被害者・加害者にならないためには
とはいえ、危険な運転をする人は突然現れます。また、運転中はイライラしやすい環境であることから、自分が加害者になってしまう可能性もゼロではありません。
どんな出来事にも動じないメンタルを手に入れるためにはどうしたらいいのでしょうか。
感情を思いのままにコントロールするには「イライラしている自分」を認識しましょう。イライラしたり、テンパったりしている人は自分がそうなっている状態に気づいません。
そこでふと我に返り、「自分は怒っている」「慌てている」と気づくことがとても重要です。自分が「今」置かれている状況を映した動画を自分自身で見るイメージでしょうか。自分を客観視することで、「異変」に気づくことができます。
「アンガーマネージメント」という言葉 もよく聞くようになったのも、社会に生きづらさを感じている人が増加しているからにも思えます。アンガーマネージメントのポイントは、「イライラしてはいけない」「慌ててはいけない」と強く思うこと。「いけない」と感情を抑制しようとすればするほど、冷静から遠ざかることになってしまうからです。
怒りは6秒でピークに達し、その後は温度が下がってくるといわれています。その6秒間をどう凌ぐがかメンタル強化に大きな影響を与えます。怒りが抑えられるようになると、アドレナリンが過剰分泌されるのを防ぐ効果も期待できます。
アドレナリンは本来、運動機能を高めたり、集中力や判断力上がる作用があるといわれていますが、過剰分泌するとイライラが爆発し攻撃的になるというデメリットもあるのです。
感情を上手にコントロールし、思いやりと譲り合い、そして自分の行動が周囲にどのような影響を与えるのかという思考を持って日々行動していきましょう。
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