・疲れているのに寝つきがが悪い
・肩こり・腰痛が治らない
・気候の変化に弱い
自然がもつ驚くべきパワー
2016年にダービー大学の研究チームが「自然との触れ合いはどれだけ体にいいのか」という研究を行ったところ、「自然と触れ合うことで副交感神経が活性化する」という答えを出しました。
副交感神経とは、休んでいるときやリラックスしているときに働く自律神経のことで、疲労回復を促す働きがあるといわれています。
マッサージには当然、副交感神経の活性化が疲労回復効果があることがわかっていますが、自然との触れ合いはマッサージ以上に高い効果を得られたのだそう。
現代人の多くは、エナジードリンクでカフェイン摂取をしたり、長時間スマホのブルーライトに当てられているので交感神経が常に働きっぱなし。そんな状態で眠っても睡眠の質が低下しているので、疲れはとれません。
ですから、疲労回復の前提条件として副交感神経を優位にしてあげることが必要です。自律神経の乱れが続くと、仕事のパフォーマンスにも影響します。生産性が落ちれば、当然評価にも響きます。そうなれば出世や昇給からますます遠のいてしまうでしょう。
自律神経の乱れは身体の不調だけでなく、その後の人生にも関わる可能性があることを覚えておきましょう。
森林浴でうつ症状が緩和
ここまで自然と触れ合うことで、副交感神経が働いて疲労回復効果が期待できるという話をしてきました。
実は僕もその効果を実感した一人でもあります。僕は25歳のときにうつ病になかった経験があるのですが、そのとき主治医の先生からも森林浴を勧められたことがありました。
最初は「そんなことで本当に良くなるの?」と疑っていましたが、幸いにも自宅近くに森があったので、毎朝の散歩がてらに森の中でぼーっと過ごす時間を作ってみることに。
すると、だんだん朝起きるのが辛くなくなり、夜になると落ち込みやすかった症状も減っていったのです。周囲の人からも表情が明るくなったと言われるようになりました。
これはあとで知ったことですが、森林浴がメンタルに効く理由として「フィトンチッド」が大きく関わっているのではと考えられているそうです。フィトンチッドとは、簡単にいえば樹木が放っている芳香成分のこと。リラックス効果があることから、
- ストレスホルモンの減少
- 免疫力向上
- 抗炎症効果
- うつ症状などのストレス改善
などが期待できるそうです。ストレスもまた原因不明の不調の一つ。特にストレスを溜めやすい人や、うつ症状で悩んでいる人には試していただきたいです。
“作り物の自然”でも効果はある?
とはいえ、都会に住んでいる人は近くに自然が全くない場合も多いと思います。ですが、ご安心ください。
実は人為的に作られた自然でもリラックス効果を得ることができます。自然をテーマにした映画や静止画、海や川など水の音を収録したヒーリングミュージックなど何でもいいようです。
大切なのは、自分がリラックスしているなと感じられること。自分の心に一番響くものを選ぶとより高い効果が得られるでしょう。
最初はスマホの待ち受け画面を自然の風景にする、SNSで意識的に風景がを見るようにするだけでもいいと思います。日常に自然を取り込むという意識が疲労やストレスから脱却するための第一歩なのです。
デスクに◯◯を置くと作業効率が1.4倍アップする
さらにより自然の恩恵を受けるには、デスクに観葉植物を置くといいです。オフィスのデスクに観葉植物を置いた人はそうでない人と比べて、ストレスが低かったり、体調を崩す回数も少なかったという実験データもあります。
また、観葉植物を眺めながら作業をすると、
- 幸福感が1.5倍増加
- 作業効率が1.4倍増加
さらに肌荒れが改善したという報告もあります。すぐに枯らしてしまうという人は育てるのに手間がかからない植物を選ぶといいと思います。僕もこの話を知ってからすぐに近くの花屋さんで観葉植物を買ってデスクに置きました。ふとしたときに見ると、気持ちが落ち着くような気がしています。
古来から人間は植物の力を借りて病気や怪我を治してきました。自然には人間を癒やす力があります。自然を身近に感じることで、疲労はもちろんのこと身体のさまざまな不調から解放されるでしょう。
ぜひ試してみてください。
参考図書(1)
参考図書(2)
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