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いじめはなぜ起きる?神戸市教師いじめ問題にみる人間の“心の闇”





連日メディアで報道されている神戸市の小学校で起きた教師同士のいじめ問題。いえ、これはもういじめの域を超える傷害事件といっても過言ではありません。

今回、いじめを行ったとされるのは40代女性教師と30代男性教師3人だそうですが、そのうちの若干名は児童のいじめ問題を担当する人間もいたといいます。

一体、なぜ日頃から「いじめはモラルに反することだ」と教えている教師が加害者側になってしまったのでしょうか。そこには、とても根強いある人間心理がありました。

良いことをすると悪いことをしたくなる

この法則を「モラル・ライセンシング」といいます。『スタンフォードの自分を変える教室』の著書である心理学者のケリー・マクゴニカル氏は次にように述べています。

ことの善悪に関しては、たいていの人は道徳的に完全でありたいとは思っていません。ですから、少しよいことをすると、こんどは自分の好きなように行動してみいいだろうと思ってしまいます。

『スタンフォードの自分を変える教室』第4章 罪のライセンス(ケリー・マクゴニカル著、大和書房)より

「そんなことあるわけがない!」と思う方もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。この心理は大なり小なり、人間なら誰でも持っていることです。

朝起きなきゃいけないのに、仕事を頑張ったから二度寝する。ダイエットを頑張っているからたくさん好きなものを食べる。勉強を頑張っていると娯楽の時間が長くなる。

誰もが一度は経験があることばかりだと思います。これも「モラル・ライセンシング」。今回のいじめ問題は行き過ぎた「モラル・ライセンシング」によって引き起こされたことによるものだったと考えられます。

警察官が事件を起こす理由

「モラル・ライセンシング」に陥るのは、一般的にモラルが高いと呼ばれる人たちに多いといわれています。

警察官が事件を起こすのも、今回の教師いじめの事件も世間的にそんなことをしそうにもない人たちが実際に問題を起こしているわけです。一体なぜか。彼らに共通するのは、日常的にモラルやルールに強く縛られているという点です。

つまり、普段から「自分は日頃からきちんとルールを守り、良いことをしている」という道徳的に正しいことをこんなにもしていると強く認知するほど、比例して相反する感情を抱くようになってしまうのです。学校の校則、職場のルールなど厳しくすればするほど、守られなくなるのと同じわけです。

今回の神戸市の小学校教師いじめにお加害者は、聞き取り調査で「自分が楽しければよかった。嫌がっているとは思わなかった」と話しているように、日常的に児童へのいじめ指導をしている立場ゆえに「自分は児童のために尽力している。自分の行動は正しいんだ!」と「モラル・ライセンシング」に陥ってしまったことが原因でそのような行動をとったと推測できます。

人は道徳的にあるべきだと理性で理解している一方で、モラルやルールに縛られずに生きたいという願望も持っています。自分のことが一番かわいいのは当然なわけです。

しかし、自分の欲望を抑制できる人もいれば、そうでない人もいる。一体そこにはどんな差があるのでしょうか。私たちが「モラル・ライセンシング」に陥らないためには自分とどう向き合えばいいのでしょうか。

真面目すぎない。そして過ちを責めすぎないこと

モラル・ライセンシングのワナを避けるには、道徳上の問題と、たんにするのが難しいことを区別するのが重要です。税金をごまかしたり浮気したりするのは道徳的に悪いことですが、ダエイットをサボるのは道徳的に悪いことでも何でもありません。それなのに、多くの人はあらゆる種類の自己コントロールを道徳のテストのように考えています。

『スタンフォードの自分を変える教室』第4章 罪のライセンス(ケリー・マクゴニカル著、大和書房)より

よく日本人は真面目だと褒められることがありますが、僕は喜ぶべきことばかりではないと考えています。なぜなら、真面目な人ほど「モラル・ライセンシング」に陥りやすからです。僕も以前はよく真面目だといわれていたタイプですが、それが原因でうつ病に二度かかった経験があります。

真面目は一見すると長所のように聞こえますが、できない自分や失敗してしまった自分を必要以上に非難してしまう傾向にあり、メンタル疾患にかかりやすい性格とも考えられているのです。

「モラル・ライセンシング」にはまらないためには、ミスをしても「まぁいいか」「こんな日もあるよ」と自分を必要以上に責めずに自己許容力を高めることが重要です。

今回の教師いじめ問題も加害者はおそらく真面目な性格だったのではないでしょうか。「自分はきちんと児童を教育している」という意識を持っていたのでしょう。しかし、人間関係や仕事上のストレスが原因で判断力が低下し、「自分はこんなにも頑張っているのだから、ちょっとくらい羽目を外してもいいだろう」という思考に陥ってしまったのかもしれません。

いじめ被害者にならないためには

ここまで自分が「モラル・ライセンシング」に陥らないための方法についてお話してきましたが、自分自身が被害者にならないための方法もご紹介したいと思います。

一番簡単な方法は「自己効力感」を高めることです。自己効力感とは、カナダの心理学者アルバート・バンデューラが提唱したもので、目標達成や社会的な成功、人間関係などあらゆる分野にいい影響を与えるとされている“自己の力を信じる力”のことです。

自己効力感を高めることで、何かトラブルがあっても正確に対応できる力が身につくので、いじめに遭ったときにも有効な方法だと考えられています。

自己効力感は、「自分にはこれだけの力がある」と認知されることが重要です。ですから、過去のポジティブな成功体験を紙に書き出してみる、否定語を使わない、技術を必要とされる新しい習い事をはじめるのもいいでしょう。

ぜひ参考にしてみてください。

参考図書

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